家族

お母さん、言わないで

母は、私を「たくましい」と言う。 子供の頃から、肩幅があること、腕ががっしりしていること、胸板が厚いことなどを悪く言われ続けてきた。例えばお古がまわってきたときに言う。 「ああ、ああ、何よ何よ、これも似合わないの?嫌ねえー、もうー」 新しい服…

父の事故と入院

父が車に突っ込まれて救急車で病院に運ばれた。その前にちょっとした家族のヤマがあり、大きなエネルギーが動いた感じを受けたので、「来たな」と思った。 ここで父が死んだら家族の問題が解決しない。命に別状無いだろうと直観した。 鎖骨骨折、肋骨骨折、…

おかあさん

私は母の過干渉を受けて育ち、かつ若干多動気味でHSCのため、母を存分にイラつかせてしまい、物心ついたときから人格否定と容姿否定がデフォルトだった。 母とまあまあ話せるようになったのは本当に最近。 3年くらいまでまで、母は会うたびに私の容姿を…

正月は、別々

30日の夜一緒にいて、31日の朝お別れしてから、正月は、別々。息子と一緒にいました。大家族と離れて、息子が帰って、ひとりになった。ずっとひとりのときよりも、寂しく感じる。瘋癲さんは8日までは忙しいらしい。 寂しさを寂しさのまま、飲み込んで生活す…

ショックで吐くって

母の日だというのに、物凄くショックなことがあった。話を聞きながら、自分の頭の中で何か肉の繊維のようなものが、ブツッブツッと引きちぎれる音がし続けて、ああ、こうして私は壊れてきたんだ、と思った。頭と胃が容赦無く締め上げられて、ついに吐いてし…

みっともない(身体)

子供の頃から母親に、タイトル通りのことを言われている。悲しいことに、現在も言われている。他にも「ちんちくりんな顔」「変な形の鼻」「いやな髪」「太い足」「どうしようもない身体」「変な身体」「おおきなお尻」「ひどい肩幅」など。要するにがっしり…

加齢臭

父が、70歳を過ぎた頃から、かなりはっきり独特の匂いがするようになった。何か練ったものを全身になすりつけたような、へんに甘く、すえたような、お香のような匂い。ジジイ臭だ。これに近い匂いは、昔の職場の相談役のじいさんが強烈に発していた。そのじ…

子供が巣立つ寂しさ

息子が行ってしまい、寂しくて1日横になっていたら、母からメールが来た。 お盆は色々とありがとう。皆が帰った後シーツを洗濯するのに、洗濯機を5回、かけました。 てんぶくろから成人式の着物がみつかりました。写真と草履まであったので、陰干ししました…

寂しさとは一体何なのか

今朝、息子を新横浜から見送った。5時起き、早朝の新幹線。新幹線が私の視線から消えて、改札に向かって歩き出すときから、足腰が砕けるくらいの脱力感に襲われる。 この感じは何だろうか。「もっと一緒にいたいけれど思い通りにならない」という憤りなのだ…

義理家族

元夫の父、つまり元義理父から、野菜が沢山送られて来ました。どこの世界に元嫁に野菜を送ってくれる義理父がいるでしょうか。本当に頭があがりません。電話をしたら、元義理母が出ました。「また遊びにくればいいじゃない」と嬉しい言葉。「いやーもうお嫁…

上の弟

私は四人兄弟だ。私、妹、弟①、弟②、の順に生まれた。日曜日、弟①の家に行った。そこで私は突然、おそらく花粉だと思うんだけど、急にくしゃみが止まらなくなり、大変なことになってしまった。胡椒を散らした部屋の中にいるようだ。こんなことは初めてで、本…

公団のサンタクロース

クリスマスといえば、サンタさん。私は小学校1年まで、サンタクロースという人が実在するのだと思ってました。クレヨンでごたごたと手紙や絵を描いて、封筒に入りきらないのをまとめてヒモで縛った包みを枕元に置いておくと、朝、手紙が無くて、プレゼント…

子供の脈は雨蛙

弟の家に泊りに行き、布団を2枚敷いた部屋で、姪7歳、甥5歳の真ん中に寝た。2人は眠るまでお話をせがむので、「友達の飼っているペットの話」をした。ウサギ、手乗り文鳥、スッポン、蛇。2人が寝てから、弟の嫁ななみちゃんとお茶を飲んで、真夜中になってか…

義妹とのシンクロ

義妹と、とても気が合う。ななみちゃん(仮名)。4年前までは徒歩1分の家に住んでいたので、よく夜中にパジャマの上に何かを羽織って、ななみちゃんの家まで遊びに行った。弟の帰りが遅いので、それまで一緒に、お喋りするのだ。「どうしてななみちゃんの家…

美しい17歳

ここ暫くずっと心の調子が悪くて、なんのためにこんな面倒臭い人生を続けなくてはいけないのか、そればかり考えていた。無気力になり自分ばかりを責める思考回路が霧のように日常にかかると、それを取り除くのは大変な作業だ。気が付くと、どこからともなく…

人の記憶に残りたい

母は明るく強い人だ。誰とでも友達になれる。ツアーにも、一人で乗り込む。私の体力と社会性は、母譲り。現在関係は良好だ。でも私は、母の日に、今まで母に何を送ったか覚えていない。多分、それらしいものを送っていたのだろう。今年は、うん、これがいい…

人生においてすぐに忘れてしまう大切なこと

祖母が亡くなり、通夜、告別式と続いた。元夫は東海地方から駆けつけてくれた。息子も一緒に来てくれた。 私の家族は全員、元夫の気持ちに感謝の気持ちを表して、皆が彼を取り巻き、気を使った。元夫は家族席に座った。息子と前に出て焼香をした。 しかし、…