のたれ死に
瘋癲さんを見ていて、
この人、もっと爺になって、家賃が払えなくなって、
家を追い出されたら、どうするんだろう、って考えた。
荷物を全部捨てて、ホームレスになっているところが綺麗に浮かんだ。
家を与えられても入ろうとしないホームレスが沢山いることが不思議だった。
でも瘋癲さんを見ていればわかる、家のかわりにやりたくない仕事をする毎日を送るくらいなら
鉛筆と紙を拾って、道端やベンチで考え事をしていたい。
彼はきっと1人でのたれ死ぬと思うんだけど、
力尽きたら、多分どこでも横になって
そのまま死が来るまで、動かないで待っているんだろうな。
多分糞尿まみれになっても、丸まって、待っている
そんな気がする。彼の人生の引き受け方って、そこまで想定済みで、
人として凄い人だなって思う。
何をしても感謝してくれない人。
それは私の行為が結局自分に有利に返信されてしかるべき、
といういやらしい作為を存分に帯びているからだ。
自分で幸せを感じる行為以外は、選択しない。
瘋癲さんは徹底している。
それは私にとって本当に美しく見える。
じゃ今日もがんばります。