心の鳥が躍る

瘋癲さんに会いたくなって、会って来た。

色々あるけど、私は彼といると癒されるので、彼が連絡くれないとか、彼が私を好きじゃないとか、もうそんなことはどうでも良いから、

自分が会いたいときに自分から会いたいと言い、自分から会いに行けば、それでいいやと開き直ったのです。

いつ、これ切りで終わっても良いように、彼の部屋に置いてあったものを全部引き上げました。

荷物になっても、泊まりに行く度持参することにしました。

と言っても彼は私のものがあるかどうかにも全く関心が無いようで、服を置いておこうが歯ブラシを置いておこうがそれが無くなっていようが、気づいてもいない様子。

いいんです。

私、彼の声と、肌の質感と、綺麗な鼻梁と、体の匂いと、それから話すテンポと、話の内容が大好きなんです。

だからセックスが幸せだし、一緒に寝ていても幸せだし、朗読してくれると胸がいっぱいになるし、一緒に居られるときはくっついていたいし、お話していたいんです。

ちょっとシナモンのような香りのする、粉を沢山はたいたような温かい肌はいつもさらさらしていて、

包まれていると、心から安心できるんです。

目を覚ますと子供のように彼の顔を触って、腕を撫で、指をつまんで、胸に顔をうずめなおして、眠ります。

それに朝、コーヒーを飲みながら。

彼と話していると面白くて、私の胸の鳥がとても力強く歌って、

ここから出してくれって踊り出すんです。

ばさ、ばさ、ばさ。

おやすみなさい。