二択、ただの二択、やむを得ない二択
昨日クリムト展に行って、クリムトが次々モデルと関係を持ち私生児が14人いたというくだりに驚愕し、そこから瘋癲さんの元恋人について考え続けてます。
元カノさんは、瘋癲さんとの愛が深まって、自分の年齢も差し迫って来て、彼との子供が欲しくなった。
瘋癲さんは穏やかで、誰にも指図しない。稼ぐ気が皆無の彼だけど、お金さえなんとかなれば、生活はできる。彼女の安定した稼ぎだったら、子供も育てられる。
一緒にいて平和で、楽しくて、大好きな彼と、一生暮らしたかったのだろう。
そして瘋癲さんが徐々に愛を寄せてくる様子を見て、今の私たちの関係なら彼も決意してくれるのではないかとありがちなファンタジーを描いてしまったのだろう。
どの女でも駄目だった。この女に出会うまでは。
この物語は真面目すぎる女性のファンタジーだ。
ファンタジー。
なんだか自分が断られたみたいに残念だ。
未来を固定する契約を結べる別の男性を探すか、
瘋癲さんの望む通り、恋人の関係を続けるか、
あともう一つある、
瘋癲さんの気が変わるのを信じるか。
最後の一択はリスクが高い。
冷静な人なら二択に尽きる。
時間が無いなら尚更だ。
彼女は他の男性を探す決意をして、別れの言葉無く瘋癲さんと連絡を絶った。
愛してた人を、自分の人生のために切り離していく。
私からすると、ちょっと信じられない。
私が15年も暮らした元彼と別れたのは、ロング二股がわかって、本当にどうでも良くなってしまったからだ。
彼女も瘋癲さんの対応を見て、一気に覚めてしまったのかもしれない。
この人、適当に優しいだけだったんだ。
私のことは、どうでも良かったんだ、誰でも良いんじゃない。何よそれ。
そうわかってしまったのかも。
でも瘋癲さんも同じだ、呑んでくれなければ別れるという最後の欲求を断るって、凄い。
皆、しっかりしてる。
本当にしっかりしてる。
人生の目的がはっきりしてる。
私の人生の目的って、なんだろう。
フーム、考えちゃう。
でも瘋癲さんは素敵だと思う。
素敵だし、偉いと思う。
次回はもう会えないかも、って思いながら、会うようになった。
彼は私との連続した時間を望まない。
いいんだ、それで。
いつ終わっても良いように、もっと良い時間に。
本当に、あなたが大好き。