癒しの3時間

昨日、ホトホト疲れて仕事が終わった。

以外と早くて、まだ夕方だった。

 

次の朝は6時起きが決まっていたので、

瘋癲さんの家に泊まることはできないけど、

少し会いたいなと思って、帰りに電話してみた。

 

「今旧橋駅なの。少しお茶できる?」

「いいよ」

「近くの駅まで来られる?」

「俺、今そこから帰って来たとこだから、あなたがここに来てよ」

 

(来てくれたっていいのに。疲れるなあ、やめようかな)

と思いながら、瘋癲さんちに行ったら、

瘋癲さんは真っ暗な部屋で、バターナイフを持ってパソコン前に座り、

餡パンにマーガリンをコテコテと塗って食べようとしているところだった。

 

「ああ、疲れちゃった」

と床にそのまま横になったら、

「布団を敷こうよ。俺も疲れた。5時間も独逸語(仮)で打ち合わせして来たんだ」

と瘋癲さんが言った。

(今森類を読んでいるから、つい独逸語に 笑)

 

それで2人で暗い部屋の布団の中でうつら・うつらしたり、お喋りしたりして、

最後はセックスをした。瘋癲さんとのセックスはいつも温かくて、気持ち良い。

 

セックスが終わってすぐ

「起きて何か食べに行こうか」

と言うので

「ぐったりしないの」

と聞いたら、

「青年だから」

と言った。来年還暦なのに、そのあたりは若いのかも。

 

近くの定食屋に行った。

瘋癲さんは例によって、ほとんど直観に近いような気分で小皿を追加してから

「辛いと、胃液が戻るような気がするから、あなた食べなさい」

とほんの一口食べた麻婆豆腐のお皿をこちらのお膳に乗せた。

 

食べ終わって、途中の道で別れた。

背中のこわばりが温かく溶けていた。

私だけかな。良い思いしたの。

瘋癲さんも、少し元気になってたら、いいな。

 

「会っていたのは3時間だったけど、お湯に使ったように幸せになりました」

とメッセージを送ったけど、返事は来なかった。

 

瘋癲さんはその先に自分を縛りそうな予感のするメールには、徹底して沈黙を守るのだ。

 

悲しいけど、面白い。

瘋癲さんがほんとに大好き。

あなたの体はいつも温かくて、あなたの体に入ってしまいたい。

次回も会えますように。

私といて、少しでも良い気持ちになってくれていますように。

 

 #森類 #アリソンアトリー #餡パン #マーガリン #麻婆豆腐 #定食屋