表層に出ていることが全て

さーさんという男友達とお付き合いについて話した。

彼は面倒臭くなったらすぐに冷めてしまうそうだ。

先の話をされたり、私とのお付き合いは一体どのくらい本気なのか、などと聞かれると、うんざりするそうだ。

そして彼自身、付き合っている女性のほかに他の女性を抱いたりするのだった。

「彼女が他の人を寝ていたらどう思うの」

「知らない、考えたこと無い」

「考えたこと無いんだ」

「無い」

「彼女がそう言って来たら?」

「考えたこと無いなあ。。。でもわざわざ言って来たら、じゃ僕はもういいね、って言って別れるんじゃない?」

ってことは、それが明るみに出たら、嫌なんだ。

明るみに出なかったら、それはもう管轄外なんだ。

今ここの外のことは、徹底して考えないその態度は新しかった。

表層に出ていることが全て。

裏で何が起きていようが、どうでも良いのだ。

あーさんという女性も言った。

「私が大切なのは、私のことをなんでも受容してくれて、愛されている実感、それだけなの」

私は、自分にお金があれば瘋癲さんとの付き合いも心配しないんだけど、と話した。

「いいえ、お金がなくても同じだと思います、同じ人に惹かれます、そういう「時」なんですよ、きっと。

素敵じゃないですか、金盥さんの価値観で大好きな人と会えて、元気貰えて、完璧じゃないですか。


約束ごとを欲しがる人の殆どが妥協してる。

金盥さんはそうじゃない。

今本当に好きなことをしているのだと思うわ」

そうか、お金があっても無くても、私が現に彼に惹かれているのは同じだ。

私は何が大切なのか、何に満たされるかといえば、

「(ご飯を作らないと、とか、掃除しないと、とか女っぽい服を着ないと、いうこと無しに)

私のそのままの状態で、、ゆったりとした生活を送る豊かな知識の人に、色々なことを教えてもらって、彼の声の朗読を聴いて、一緒に考えて、一緒に食べ、気持ち良いことをして(セックス)その人に包まれて眠る」

なんだな、と思った。

瘋癲さんは今日から東北へ行く。

「あなたにまたむこうの美味しいものを送ろう」

お金が無いのに、そんなことをしてくれる。

それだけで嬉しいじゃないですか。嬉しい。

それに私達は、一緒に居るときは、もっと一緒に、なるべく長く一緒に居たいって思いながら話している。

それは、わかるんだ。あなたといると、楽しい。
自然体のまま、楽しい。

また暫く会えないけど、早く帰ってきて、

また沢山話をしてください。

おやすみなさい。