朗読と王将
瘋癲さんと一緒にいて楽しいのは会話しているときで、
時間を忘れてどこまでも話していたいと思う。
感性が合うので疲れないし、また彼の話をつまらないと思ったことも無い。
ぞくぞくするほど嬉しいときは、朗読してくれるときで、
彼は「読んで」というと読んでくれる。
電話口でも読んでくれる。
落ち着いた声の人から朗読してもらうと、髪の毛が逆立つくらい嬉しい。
どうしてだろう。
何か子供のときの、「今この人を独占しているんだ」っていう思い出がよみがえるのかも知れない。
会話して、散歩して、銭湯に行って、朗読して。
瘋癲さんはお金が無いから、私たちの食事はいつも質素で、お酒をつけた夜のご飯でも一人2000円いくことは無い。
前の彼は食道楽の上、とても稼いでいたので、ランチでもアラカルトを頼む人だった。4000円は普通だった。
夜ともなると私はお酒を飲まず、前の彼は飲んで、二人でだいたい15000円前後、よそゆきのお店だと3万弱だった。
以前は贅沢させてもらっていたな、と思う。(ありがとう)
私は高級食材を楽しむのではなくて、会話を楽しむほうが好きだと知った。
だから王将でも吉野家でも定食屋でも幸せだ。
瘋癲さんと付き合って、初めて吉野家と王将に入った。
どちらも美味しかった。
王将は美味しいけど、大阪王将はそこまででもないそうだ。
私は多分、瘋癲さんと一緒に入れば大阪王将でも美味しいと思う。
おやすみなさい。
#朗読 #王将