元の場所へ

長く長く一緒に暮らしていた元パートナーから連絡があって、

その内容に少なからず苦しくなった。

彼は大変な家庭環境で育ち、私との生活に平安を見出していた人だった。

初めて家でくつろげると、嬉しそうに寝そべってアイスを食べていた。

どうしてあの場を壊したのだろう、私から離れていったのだろう。

私と一緒にいたら、幸せだったのに。

私との生活を続けたい、彼はそういうことを、直接的にも間接的にも、まだ私に発声する。別れてもうすぐ2年が経つ。

感情的に戻りたいのは、私との生活だろうけど

本能的に本当に戻ろうとしている場所、それは子供の頃の絶望的な立ち位置の場所なのではないだろうかと思った。

そこを自分で本気で修復していかないと、何をどう変えても、そこに立ち戻ってしまうのではないだろうか、と思った。

遠い地の施設に一人で閉じ込めたお袋を一人で逝かせたくない、
葬儀も一人ではやりたくない

彼はいつもそういっていたのに、結局その通りになってしまった。

彼が一人で火葬をしたという話を聞いたとき、胸が潰れそうになったけど、

これがこの人の選んだことなのだろうと思った。

そう考えるしかなかった。

戻ろうとしていることに気づいて、早く自分に向き合ってほしい。

本当に、あなたには幸せになってほしい、

あなたは、ここまで生きてきたのだし、

素晴らしい力があるのだから。