借金を返してもらうには

私は今まで、とても人に言えないくらいのお金を親しい人に貸して来ました。

その額面を感覚として申し上げますと、年収の2倍以上です。

ライトに(でも頼む時はまじめ)借金を申し込む彼らの(女性もいる)思考のパターンはほぼ同じ、と言って良いのですが、

http://d.hatena.ne.jp/bolna/20120321/1332292953

ではどうやって返してもらったのかよく考えてみると、そこにも似たパターンがあることに気づいたので、書いてみます。

あらかじめお断りしておきますが、これはたった4人に有効だっただけなので、この方法を用いても返済に成功するかどうか保証はできません。

それから、これは「悪気の無いラテン気質の日本人」限定です。

根っから悪い人には通用しません。本物のラテン人にも、多分通用しないと思います。

根っから悪い人判定のひとつに、「意図的に連絡を取れないようにされる」があります。

これをされてしまったら、返済はあきらめたほうが良いと思います。

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借金を返済しない行為は悪いことだ、ということをわからせようとする説得はラテン人には無効です。

なぜなら彼らは、返す気があるのか無いのかと聞かれれば、「ある」のです。

返す気はあるのに、なぜか返すべきお金が無くなっている、のです。

お金があるときは、目の前の娯楽で嬉しくて、借金のことを綺麗に忘れてしまうのです。

よって「悪いと思わないのか」「約束を守ることの重要性」「なぜ返さないのか」「どうして平気なのか」「自分の気持ちはどうなるのか」「なぜ節約しないのか」などの模範質問は、彼らのハートに全く届きません。

キリギリスに蟻の価値観を押し付けても、理解してもらえません。ヤノマミ族に「おっぱいを丸出しにするなんて恥ずかしいと思わないのか」と説得するのと変わりません。

結果的に効力をなしたのは、「本当に嫌な気持ちだ」を連呼することでした。

彼らは悪い人種ではないので、「親しい仲間が嫌な気持ちになっている」ことには多少の立ち止まりを見せるのです。

恐らく、彼らは快楽をこよなく愛するラテン人なので、不快な気持ちを訴えることで何かひっかかるのだと思われます。

逆に私のような蟻タイプに「あなたのせいで不愉快だ」と言っても、「人の感覚は千差万別。不愉快になることもあるだろう。むしろ人生の殆どは不愉快なものなのだ」なんて言って、効果が薄い気がします。

「あなたのせいで不愉快だ、嫌な気持ちだ」

これを現実的に表現すると、

「あなたはいつも返済当日になっても何の連絡も無いよね。私、本当にがっかりするし、不愉快なの。本当に嫌なの。言ったことは実行して。」とはっきり、言うことです。笑顔で伝えてはいけません。また、感情的になってもいけません。

どうしても言えなかったら、手紙が有効です。

ラテン人がちょっと驚いて、そんなに嫌だとは知らなかった。確かに1円も返していない、これは少し甘えすぎてたかな、と感じてくれたらラッキーです。

ここで彼らがはじめて返済計画書を出してくれたとしても、安心してはいけません。

「やっと私の気持ちがわかってくれたわね、これからは私から催促しないでも、払ってくれるわね」

なんて「日本人の察して文化」は通用しません。

多分彼らのようなタイプは、あと2回くらいは生まれ変わらないと、そのような高度な自省はできません。

彼らは、快楽主義者なのです。嫌なことは気持ちよく後回しにしてしまうのです。

長期にわたる返済の場合は、必ず、しつこく、毎月こちらから催促しなくてはいけません。

お金のことを言うのは気がひける、というのは蟻タイプの特徴です。

でもラテン人に変化を望むなら、こちらも「お金のことで人を責め立てるなんて、人間としてはしたない」なんて綺麗事は捨てなくてはなりません。

そこで有効なのが、「本当に金が必要になってしまった」と訴える手段です。

「Aにより、B円必要になる。こちらはもう手持ちが無い。C月C日までに必ず返して欲しい」

と現実的に訴えます。

Aには「引越し資金」「子供の入学費」「家族の手術代」「現在の仕事にどうしても必要な資格の研修費」など、差し迫った原因が必要です。

ここで「ライカカールツァイスレンズが欲しい」「ヨーロッパ旅行に行きたい」「株を買いたい」などは駄目です。

ラテンのソウルには響きません。

嘘はつきたくない気持ちもわかりますが、嘘も必要です。

そんな蟻さんのままでは一生借金は返してもらえません。

私は、「信頼して貸したのに逃げてばかり。あなたには本当にがっかりしたし、それが原因でいつも本当に不愉快に感じている」を手紙で伝えた上、

最終的に「貸したお金がどうしても必要になった」の訴えを乗せた結果、3人がなんとか全額を返してくれました。

残りの一人は、毎月返済を開始、返済日は給料日に設定、といってもすぐ忘れるので、毎月その日に催促をしながら現在に至ります。

それでも返って来ない月もあります。

でも前と比べたら、本当に気持ちが楽になりました。

心を鬼にして、是非お試しください。

蟻さんチームは真面目なチームです。

いいのです、返してもらっても。

たまには「いちいちうるさいな、そんなはした金くらいで」と逆ギレされることもあるでしょう。

聞き流してください。

お金を借りる人種というのは、自分の借りたお金に関しては「はした金」なのです。

それに色々と考えることが苦手なので、ついそういった言葉がでてしまうのです。

頑張りましょう!私も頑張っています。愛とともに。

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