売り上げ、イコール実力

昨日ちらっと書いたけど、売り上げが悪いとのことで、勤務日を減らされることになった。


スポーツクラブの中で、ひたすら、やってくるお客様を座って待つ毎日。

初回のお客様をリピートさせるために、誠心誠意つくして接客し、マッサージする。

勝手にビラを作ったり、お客様と個人的に連絡を取り合ったりしてはいけない。

他のオイルマッサージのスタッフ二人は、何年も在籍していて、固定客がいる。

平日の昼間、彼女たちは彼女たちのお客様の予約で埋まっている。

私にはまだそれができない。朝予約表を見ると、真っ白だ。



1時間前に来て床を磨く。ホットタオルを丁寧に作る。この一日は私の部屋だ。小さなダビンチの絵葉書を立てかける。

そしてできるだけ沢山の人に笑顔で挨拶をする。
話せるクラブ会員さんとはちょっとだけ話す。
スタッフさんとも話す。清掃員さんとも話す。



事務職をしているときは、それで良かった。

まず実績というものが必要ないし、あるとすれば、人の嫌がる仕事を笑顔で引き受けて、迅速に、間違い無く、指示した人の満足するようにこなせば良かったから。

今回の仕事は違う。いくら人が良くても、笑顔でも、売り上げなければ。



毎日、考える。どうしたらいいのかしら。他のスタッフはどうやっているのかしら。

お隣の男性スタッフがあっけなく言った。

−長くいることが一番大事なんですよ。長くいれば、そのうち、お客さんもつきますよ。僕達は売り込みもできないし、ここはスポーツクラブなんだから、マッサージの売り込みを強引にしたって客は嫌がるし。

−客が来ないって焦ったって、どうすることもできない、来ないものは来ないんだから。

−今まで金盥さんのいる曜日枠は、だいたい3ヶ月ごとにスタッフが変わってる。暇だから、辞めちゃうんです。あそこまたスタッフが変わったのか、ってお客さんが不信感を持ってることもあると思う。


それで少し気が楽になった。でも完全なリピーターを持たない限り、平日の昼間は誰も来ない。

完全なリピーター、それは「週に一度、必ずマッサージをしに来ることが生活に定着した人」だ。

他のオイルのスタッフは、そういうお客様を何人も掴んでいる。

90分、120分。凄いことだと思う。

そんな中、私のところに足を運んでくれるお客様は、本当に有難い。

毎週予約は入れてくれないけど、来ていただけるだけで。

その方の都合がたまたま私のいる曜日かも知れないけど、それでも。


もっとお客様に満足して頂きたい。もっと気持ちよく、くつろいで頂きたい。

接客、技術、小さな物腰、そして相性。


売り上げって言葉ばかり連呼されると、なんのためにこの業界に来たのかわからなくなるけど、でも結果は売り上げが全てだ。

売り上げ、イコールお客様の数、

お客様の数、イコール実力、なのだ。

実力が足りない、現在の結論はそれだけ。

謙虚に頑張っていかなくちゃ。

芯がぶれてくる。何をしたいのか。何がしたくてこの業界にシフトしたのか。売り上げに焦点を当てるんじゃない、お客様にこう感じていただきたいのだ。

疲れが取れたわ、本当に良い時間だった、ありがとう、また必ず来ますからね!って。